仕事が忙しくなると、やるべきことが抜け漏れてまったり、納期に間に合わず業務があふれてしまう。そのような経験はありませんか?
本記事では、スケジュール管理やタスクの優先順位をつけるのが苦手な方に向けて、役に立つような仕事術や考え方をジョブコーチ監修のもと、全5回に分けてお伝えします。
第五回となる本記事では、「もしも仕事があふれそうになったら試してほしい対処法」をお伝えします。
皆さんのご参考となれば幸いです。
※この連載記事は、株式会社Kaienが監修・執筆しています。Kaienでは多数のジョブコーチを抱えて、様々な方の働き方を支援しています。(https://www.kaien-lab.com/)
● 第一回 ビジネスパーソン必読!「優先順位の考え方」 ● 第二回 作業に集中できない方や先延ばしグセがある人におすすめの対処法 ● 第三回 仕事があふれてしまいがちな人のタイプ別「傾向と対策」 ● 第四回 仕事がデキる人が実践しているスケジュール管理テクニック ● 第五回 もしも仕事があふれそうになったら試してほしい対処法
本シリーズ、これまでの4回は、スケジュールを溢れさせないための対策。いわば「未然の予防策」をお伝えしてきました。しかし、どれだけ対策をしていたとしても、常に自分のペースを維持して仕事をできるとは限りません。自分の業務があふれそうになっていることに気付けていたとしても、周囲の環境やタイミングによっては、何とか乗り切らなければならないこともあるでしょう。
もう少し現実に即した話をすれば、優秀な人ほど自分に仕事が集まってくるので日常的に業務があふれてしまっていることが多い、という側面があります。成果を出し続けている人は、そのような状態が続いたとしても、大きなトラブルを起こさず、業務の遂行を崩壊させることなく仕事を継続飛行するための術を身に着けているのです。
別な言い方をすれば、業務があふれてしまうこと自体が悪いことではなく、問題なのは、業務があふれてしまったときにダムが決壊するように業務遂行がパンクしてしまったり、大きなトラブルや損失を引き起こしてしまうことです。
本記事では、多くの優秀なビジネスパーソンが実践している、業務があふれてしまった際にも状況を大きく悪化させることなく、立て直していくための方法をお伝えします。
報告・連絡・相談
業務があふれそうになったら、なによりもまずはじめに強く意識していただきたいことは、いわゆるホウレンソウ(報告・連絡・相談)です。やるべき重要なタスクがたまってきていることを感じたら、できるだけ早く周囲の同僚や上司に自分の状況を共有するようにしましょう。
これを聞いて「なんだ、そんなことか」と思うかもしれませんが、侮らないようにしてください。業務があふれてダムが決壊するように業務遂行を崩壊させる人の多くが、これを実践できていません。いわゆる「ひとりで抱え込んでいる」状態に陥っているのです。負荷がたたって、場合によっては体調不良で仕事を休んでしまうこともあるかもしれません。そんな時は決まって周囲は「もっと早くいってくれればよかったのに」というのです。
自分の状態を職場の同僚につまびらかにしておけば、率先して周囲も手伝ってくれるようになるでしょう。また、業務がすこし遅れたとしても、大目に見てくれるようになるので、余計なプレッシャーを感じなくてよいようになります。これだけでも、ずいぶん楽になるものです。
頭の中の思考を紙に書き出す
忙しくて手を動かしているけど、仕事が進まず、気持ちばかりが焦ってしまう、そんな経験はありませんか? やらなければならないことが処理しきれないくらいにたまると、頭の中が煮詰まってしまい、思考がもやもやとしてクリアに考えることができない、という状態になっていくことがあります。いわば、PCでいうところの「メモリ不足」です。この状態になったら、要注意です。
やらなければならないことはどんどん積み重なるのに、業務効率が下がってしまうため、さらにどんどん未処理の仕事が積み重なってしまうという悪循環が生まれる。これが「ダムが決壊するように業務遂行が崩壊してしまう」メカニズムです。仕事が終わらない不安やプレッシャーも重なります。そのまま何の対処もせずに続けていると、場合によってはメンタルの不調や体調を崩す、ということにもなりかねません。
ここで思い出していただきたいのが、第一回でお伝えした「緊急度重要度マトリックス」です。やるべきことに対して時間が足りていないことは明白です。自分のコンディションを整え、クリアに思考できる状態で「溢れてもよい仕事」はなんなのかを整理する必要があります。
忙しい状態とはすなわち、やるべきことに対して作業時間が足りなくなることです。時がたつにつれて、徐々に仕事の納期が間に合わなくなり、仕事があふれていく。そのような状況で、「②緊急だが重要ではない仕事」を優先していると、「③重要だが緊急ではない」仕事を後回しにしていた結果、納期が迫り「③重要だが緊急ではない」がいつのまにか「①緊急かつ重要」な仕事に変わり、更に業務の状況を圧迫することになってしまいます。
その結果、いくつもの重要な仕事が立ち行かなくなり、業務にクリティカルな影響を与えてしまうことになるのです。
まずは思考でいっぱいになりモヤモヤした頭の中をクリアにしましょう。やりかたはこうです。いったん気持ちを落ち着けて、頭の中をいっぱいに満たしている思考をノートに書き出してください。PC上ではなく、実際の紙に手書きで書くことがポイントです。単語やタスクの箇条書きではなくて、気持ちや思考を文章にします。たとえば「XXX社の案件は、明日までに資料を作成して送らなければならないが、現時点では未着手の状態だ」という感じです。
1時間ほど書き出していると、だんだんと頭の中がすっきりとし、モヤモヤが晴れていくことを感じるでしょう。たまっていた「メモリ」が開放され、脳にかかっていた負荷が軽減されるためです。その状態で、改めてもう一度そこに書いていることを俯瞰して見てみましょう。今この瞬間にまずやらなければならないことが見えてくるはずです。
睡眠時間を犠牲にしない
ここまでお読みくださった方は、もうご理解をいただいているものと思いますが、業務遂行を崩壊させないための最も重要なポイントは、自分のパフォーマンス低下による悪循環を起こさないことです。忙しいとき、仕事がたまっているときにも、身心の健康を保ち、パフォーマンスの高い状態を維持することができれば、きっと乗り越えることができるはずです。
最も避けるべきことは、睡眠時間を犠牲にすることです。睡眠は仕事の効率を維持するうえでは極めて重要です。ある企業に勤める約3,000人を対象にした調査では、睡眠不足により仕事効率が40%ダウンしていたという試算もあります。睡眠時間を削って作業に充てれば、一時的には状況改善になるかもしれません。しかし長いスパンで考えれば、睡眠不足によりパフォーマンスが低下し、悪循環を引き起こすことにつながってしまう悪手なのです。
また、できる限り1日のサイクルの中で、短時間でも良いので自分が好きなことをする時間を設けるようにしてください。リラックスできるのであればゲームでも、カフェで読書でも、何でも構いません。一日の仕事が終わった一区切りをつけ「リセット」をすることが、身心の健康を維持することにつながります(ただしやりすぎは禁物。ゲームにのめりこんでしまい、睡眠時間が減ってしまえば元も子もありません)。反対に、家に帰っては寝るばかりで、仕事と会社の往復でプライベートな時間をほとんど持つことができていない、という人は要注意です。
職場の同僚は、そこまで自分のことを注意深く見ていません。不調は自ら気付くセルフケアが必要です。身心の健康を保ち、高いパフォーマンスを維持することが、業務をパンクさせないための最も基本的な事項となります。
TONOME Work(トノミー)
TONOME Workなどのツールを使えば、自分の作業時間のキャパシティがひと目で分かるため、業務がパンクしていないかを常に意識しながら仕事を進めることができます。チームの業務負荷のバランスを把握することに課題のあるチームの方は、ツールを活用することもひとつの選択肢として検討してみてはいかがでしょうか?
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