仕事が忙しくなると、やるべきことが抜け漏れてまったり、納期に間に合わず業務があふれてしまう。そのような経験はありませんか?

本記事では、スケジュール管理やタスクの優先順位をつけるのが苦手な方に向けて、役に立つような仕事術や考え方を全5回に分けてお伝えします。

第三回となる本記事では、仕事があふれてしまいがちな人のタイプ別「傾向と対策」と題し、対処方法をお伝えいたします。皆さんのご参考となれば幸いです。

※この連載記事は、株式会社Kaienが監修・執筆しています。Kaienでは多数のジョブコーチを抱えて、様々な方の働き方を支援しています。(https://www.kaien-lab.com/

● 第一回 ビジネスパーソン必読!「優先順位の考え方」 ● 第二回 作業に集中できない方や先延ばしグセがある人におすすめの対処法 ● 第三回 仕事があふれてしまいがちな人のタイプ別「傾向と対策」 ● 第四回 仕事がデキる人が実践しているスケジュール管理テクニック ● 第五回 もしも仕事があふれそうになったら試してほしい対処法

はじめに

第二回では「作業に集中できない」や「先延ばしグセ」という特徴にフォーカスし、おすすめの対処法をお伝えしました。今回は、それ以外にも考えられる、業務があふれてしまう人の特徴を3つ取り上げて、それぞれの「傾向と対策」をお伝えします。

  • 頼みごとを断れない
  • 完璧主義
  • 体調やメンタルに波がある

頼みごとを断れない

職場での頼み事を断れなかったり、誰かがやらなければならないことを仕方なく引き受けてしまうことで、本来自分が担当している主業務が後回しになってしまい、スケジュールを圧迫してしまう人がいます。

このようなケースは、責任感が強く、周囲の助けになろうという気持ちが強い人に多く該当するかもしれません。もちろん職場ではお互いの助け合いが重要ですが、行き過ぎた自己犠牲は結果的に周囲に迷惑をかけてしまう可能性があります。

お願いごとを快く引き受けていることが過ぎると、いわゆる「お人よし」に思われ、周囲がものをお願いする際のハードルが下がり、様々な雑用や「誰でもよい仕事」が自分にばかり集まってしまいます。その結果、忙しいのに自分の仕事がまったく進まない、という状況を作り出してしまいます。

このタイプに当てはまると感じた方、「大丈夫」という言葉が口ぐせになっていませんか? 頼みごとを引き受けることは決して悪いことではありませんが、自分ばかりが過度にお願いされることが多すぎると感じた場合には、バランスをとる必要があるかもしれません。

<対策>

断るべき時は、きっぱりと断る姿勢を持ちましょう。その差異に重要なことは断り方です。「断ると気まずいかな。」と思って無理して引き受けてしまったり、あるいは断るにしても言い方が悪く相手を傷つけてしまったりすると、その後の相手との関係もぎくしゃくしてしまいます。上手な断り方をすることで、相手も傷つけず、自分も無理をしなくてすむようになります。

頼みごとを断る際には、以下の点に留意して言葉を選ぶとよいでしょう。

●その頼みには応じられない具体的な理由を添える

●「申し訳ないけど」や「力になりたい気持ちはあるが」など、クッション言葉を添える

また、周囲の同僚に比べて、自分ばかりがお願いされることが多いと感じている場合には、普段のコミュニケーションから多少の「けん制」が必要かもしれません。会話の中で自分がどの程度の仕事を抱えていて忙しいのか、をそれとなく伝えてみたり、「今ちょっといいですか?」と聞かれたときに、「すみません、今は手が離せないので30分後でもよいでしょうか?」など、条件付きで応答する、などをすると、相手側に「忙しいなか、わざわざ自分のために時間をさいてくれている」という心理が発生します。

もちろん、過度な「忙しいアピール」は印象を下げるのでやりすぎは禁物ですが、「自分にものをお願いする際の相手側のハードルの高さ」を調整する必要があると感じた場合には、試してみてください。

完璧主義

資料作成や、クリエイティブ、各種提案など、なにかしらの成果物をアウトプットする業務によく見られるパターンです。このケースに当てはまる人は完璧主義であり、自分が納得いくクオリティになるまで、成果物を人に見られたくありません。業務依頼時に示された納期のギリギリまで目いっぱい時間をかけ、自分なりに納得がいくところまでクオリティを高めます。

このようなタイプの方は、案件一件あたりにかける時間が膨らみがちなので、業務時間に余裕がなくなってしまう傾向があること。また、提出した成果物が依頼者の期待と異なり、手戻りが発生した場合にはたちまち業務がパンクしてしまうなど、完璧主義の傾向がある方は、しばしば業務があふれてしまうことがあるように思います。

<対策>

案件を受けた後、早いタイミングで初稿を依頼者に見せるようにしましょう。完成品でなくとも構いません。いわゆる「ラフ」の状態でもよいので、作りかけの成果物の方向性が依頼者の期待からずれていないかを、できるだけ早く確認するようにしましょう。そうすることで手戻りを早い段階で修正することができます。

ビジネス分野をはじめ、社会のあらゆる場面で応用される「パレートの原則」をご存じの方も多いのではないでしょうか。全体の8割を2割の要素が生み出すという「パレートの法則」の考え方は、作業時間にも応用することができます。

つまり、一般的に成果物の完成度8割まで到達する時間は、全体の作業時間の2割程度です。完璧主義の傾向がある人は、往々にして最後の2割の部分で大きな時間を割いてしまっていることが多いです。場合によっては、自分にとっての8割程度のクオリティであっても依頼者が期待する品質を満たしているケースも多くあります。クオリティ8割でOKがでれば、大幅な時間短縮となります。

特に作業時間に余裕がない場面では、自分自身のこだわりをいったん脇に置いておき、できるだけ早いペース、短いスパンで成果物を相手に見せる、ということを試してみるとよいでしょう。

体調やメンタルに波がある

数か月の周期で体調や気分が上がり下がりする「コンディションの波」があって、不調になるタイミングで欠勤やパフォーマンスの低下により業務があふれてしまう、という方がいます。また、気象病とも呼ばれますが、季節の変わり目などによる気候の変化や、気圧などの天気の変化が原因となり体調不良になっていしまう疾患があります。

いずれも周囲から理解が得づらく、「自己管理の問題」とされてしまうことが多いのですが、自己理解を深めて、周囲と自分自身に対する期待値調整を行い、不調の際に業務が溢れてしまわないようにコントロールすることが大事なポイントになります。

<対策>

端的に言えば、頑張りすぎないことが重要です。コンディションの波があることを改善しようとすることをいったん諦め、割り切って受け入れてしまうことです。

一定のタイミングでコンディションが下がってしまうことを所与のものとして、普段から業務の負荷を最大パフォーマンスの6割から7割程度でこなせる程度にコントロールして、不調の際にも業務をあふれさせることなくこなせる量に一定に保つとよいでしょう。その差異に特に注意が必要なことは、不調のフェーズではなく、好調のフェーズです。調子が良いときはつい頑張りすぎて目いっぱいに仕事を詰め込んでしまうのですが、高い確率でやってくる不調のフェーズの際に、同じパフォーマンスを維持することができるかどうか?ということを常に念頭に置いておく必要があります。

また、コンディションの上がり下がりを予測することで業務量を調整することも有効です。普段から日記のように体調の上がり下がりを記録することで、不調になりがちな時期やきっかけとなる変化を見つけることができるかもしれません。最近は気象病に関する認知も徐々に広まりつつあります。理解のある職場であれば、体調の波があることを伝え、業務量のコントロールについて相談できるとよりよいでしょう。

なお、気圧の変化による頭痛を緩和するための頓服薬なども存在します。仕事に大きな支障をきたすことが続く場合には、必要に応じて医師に相談してみても良いかもしれません。

まとめ

第二回でご説明した内容と同じく、自分自身の脳特性を客観的に捉え、その特徴にあった自分なりの仕事の進め方や方法、様々なツールを取り入れることができるとよいでしょう。

TONOME Work(トノミー)

TONOMEでは、自分の予定がどれくらい詰まっているか、時間が空いているかがひと目で分かるグラフ表示機能があります。

自分の状況を客観的に捉え、立ち止まって考えるきっかけにもつながると思いますので、ツールを活用することもひとつの選択肢として検討してみるのはいかがでしょうか?

/work